映画『チルド』公開記念イベントが熱狂のうちに閉幕!PAS TASTAが語る劇伴の魅力と制作秘話
東京の片隅にあるコンビニ<エニーマート倉富町7丁目店>を舞台に、小さな歪みが世界の終焉へと繋がる88分間の“コンビニエンス・ホラー”映画『チルド』が、2026年7月17日(金)よりテアトル新宿・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開中です。主演に染谷将太、共演に唐田えりか、西村まさ彦、くるま(令和ロマン)といった豪華キャストを迎え、公開直後から大きな反響を呼んでいます。
この度、本作で初めて映画劇伴の制作に携わった音楽ユニットPAS TASTAと、岩崎裕介監督が登壇する公開記念舞台挨拶が池袋HUMAXシネマズにて開催されました。さらに、ポップアップストア「エニーマート六本木駅前店」では、一夜限りのDJイベントも実施され、映画ファンと音楽ファンを熱狂させました!
映画『チルド』とは?
『チルド』は、東京のコンビニを舞台に、日常のわずかなズレが世界を終末へと導く様を描いた“コンビニエンス・ホラー”。染谷将太さんをはじめとする実力派俳優陣が織りなす、静かながらも不穏な世界観が魅力です。
主題歌「無限の国(feat. ermhoi)」を担当するだけでなく、劇伴全般を手がけたPAS TASTAの音楽は、映画の余韻を閉じ込めた不穏でありながらも心地よいサウンドで、作品の温度と緊張感を繊細に支えています。PAS TASTAが手がけた劇伴は、オリジナルサウンドトラックとして7月18日(土)から各種音楽サービスにて配信中です。映画を観た後には、ぜひサントラもチェックして、作品の世界に浸ってみてください!
公開記念舞台挨拶レポート
7月19日(日)に実施された公開記念舞台挨拶には、脚本・監督を務めた岩崎裕介監督と、PAS TASTAよりhirihiriさん、Kabanaguさん、phritzさん、ウ山あまねさんが登壇しました。

公開を迎えた心境について、岩崎監督は「初めて長編映画を作ったということで、お金をかけて、時間をかけて作った作品を皆さんに観ていただき、最後までご覧になった方が目の前にいる状況が非常に光栄なのと、恐縮なのと、ハッピーです」と笑顔で語りました。
約1年にわたり劇伴・主題歌制作に携わったウ山あまねさんは「多くの方に観てもらえてとてもうれしいです」と喜びを表明。Kabanaguさんは「SNSが大好きなのでずっとタイムラインを見ているんですが、『チルド』の好評ぶりが伝わってきて気持ちがいいなと思っています」と、公開後の反響に触れました。hirihiriさんは「まさか舞台挨拶まで参加させていただけるとは思っていなかったので、本当にありがたいです。これから皆さんの感想を見るのが楽しみです」と期待を寄せました。
phritzさんは、岩崎監督との初対面を振り返り、「普通の会議室に監督が大きなキャラメルポップコーンを持って入ってこられて、それがすごくおいしかったのを覚えています。そんなラフな感じで始まったので、こんな規模の作品になるとは思っていませんでした」と会場の笑いを誘いました。
PAS TASTAが語る作品の印象
PAS TASTAのメンバーが初めて作品を観た際の印象についてもトークが展開されました。ウ山あまねさんは「堺がかわいそうだと思いました」と切り出し、「怖い映画を作ろうとして作った作品だと思って観始めたのですが、『怖がっていいのかわからない』シーンがすごく印象に残りました。煮え切らないバランスや居心地の悪さが、多くの人の印象に残る映画なんじゃないかと思いました」と作品の独特な空気感を語りました。
Kabanaguさんも「大真面目なのか、ふざけているのか判別できない感じというか、笑ってほしいのか怖がってほしいのか、本当にわからなかったのが率直な感想でした」と振り返りました。hirihiriさんは、コンビニのバックヤードの描写を挙げ、「表はすごくきれいなのに、裏側はああいう雰囲気で、これまでもこれからもずっとこういう感じなんだろうなという停滞感がすごく好きでした」と印象的なシーンを明かしました。
一方で、ホラーが苦手だというphritzさんは、完成した本編をまだ観られていないと告白。「全編を通してずっと不穏だけど、怖さに振り切っているわけでもなく、ずっとそわそわする。その不思議な心地よさを感じました」と楽曲制作時の印象を語りました。
劇伴制作の裏側と監督の信頼
岩崎監督はPAS TASTAにオファーした理由について、「大ファンだったからです」と即答。以前CMでhirihiriさんに音楽を依頼した経験もあり、個々の活動での音楽性の幅広さ、ノイズやアンビエントの表現力に信頼を寄せていたと説明しました。また、当初は純粋なホラーとして考えていた作品が、人物を掘り下げるうちに別の方向へ進んだため、そのバランスを音楽で調整する対応力にも期待して依頼したと制作意図を明かしました。
劇伴制作については、Kabanaguさんが「パートごとに担当を分けて制作しました。『ここはこの人が向いていそう』という形でそれぞれが担当し、主題歌は全員で編曲しました」と制作スタイルを紹介。劇中で流れるコンビニ店内の楽曲については、「もともとはインストの予定でしたが、どうしても歌を入れたくて、自分からやりたいと言って制作しました」と振り返り、岩崎監督も「歌詞もほとんど直さなかった。最高でした」と絶賛しました。
欠席したPAS TASTAメンバーのquoreeさんについても話題が及び、ウ山あまねさんが「一番仕事をしたのは、今日ここにいないquoreeです。アンビエントを担当していました」と紹介すると、岩崎監督も「依頼する時から個人的によく聴いていたので、quoreeさんのイメージも強かった」とコメント。劇中の不穏な空気を支えるアンビエントサウンドにも、PAS TASTAそれぞれの個性が生かされていることが語られました。
主題歌「無限の国」に込められた思い
主題歌制作へと話題が移り、これまでのPAS TASTAの楽曲との違いについて、phritzさんは「これまでの曲は明るくて元気な“若者パワー”みたいなものが多かったんですが、今回は今までやったことのない曲調でした」と振り返りました。「ジェームズ・ブレイクや、レディオヘッドのような雰囲気をイメージしながら制作しました」と明かしました。
岩崎監督は主題歌のオーダーについて、「具体的なリクエストはほとんどしていません」と説明。「『ぬるま湯にいたい』『でも堺はこれから人生を進んでいく』というような抽象的なキーワードだけをお伝えしました」と振り返り、「曲が上がってきた時は『こんなものが来るんだ!』と驚きました」と完成した楽曲への率直な感想を明かしました。
これを受けてウ山あまねさんは、「堺がああいう生き方を選んだことは、これはこれで肯定してあげないといけないと思いました。映画を観終わった後に流れる曲だからこそ、少し鬱陶しく感じるくらい寄り添うような距離感を意識しました」と、主題歌に込めた思いを語りました。
岩崎監督はPAS TASTAとの制作においてのコミュニケーションについて、「僕はアーティストの皆さんにお願いする時は、最初だけ目線合わせをして、あとは『フルスイングしてください!』というスタンスです」とコメント。「作家性が強い一方で、俯瞰して作品を観てくださる力や対応力もあって、本当にお願いして良かったと思いました」と信頼を語りました。さらに、「監督が細かく指示を出すのではなく、一度託してみることで、自分の想像を超えるものが返ってくる。それが今回できたことがすごく良かったです」と、今回の制作を振り返りました。
ウ山あまねさんは約1年に及んだ制作期間を振り返り、「ずっとライフワークのように続いていたので、終わった時は達成感と少し寂しさもありました」とコメント。「こうして作品になって、多くの方に観ていただけるタイミングを迎えられて、本当に楽しかったです」と笑顔を見せました。
本作『チルド』の見どころ
イベントの最後には、それぞれが本作の見どころを紹介しました。phritzさんは、劇中に登場する全身ゴム製の被り物をした”自分らしくいたい人”を挙げ、「暑い時期の撮影で本当に大変そうでした」と撮影時を振り返りました。hirihiriさんは「店長の笑顔」が印象的だったと語り、「絶妙な気持ち悪さがあって、すごく好きでした」とコメントしました。Kabanaguさんは、劇中に登場するサラダチキンや登場人物同士の会話を挙げ、「サラダチキンも冷静に見ると結構気持ち悪いし、お互いがどうでもいいと思っている人同士の会話の間や所作を、ここまで見せつけられると居心地が悪くなる。でも映画を観終わると、それまで別々に認識していた違和感が一つにつながる感覚があって、すごい作品だと思いました」と作品の魅力を語りました。ウ山あまねさんは、自身が最も感情移入したキャラクターとして、声優志望の今井を挙げ、「この人、俺だと思って観ていました」とコメント。「頑張っているのにどこか空回りしてしまう、気持ち悪い空回りの仕方ってあると思うんですけど、自分もそういうところがある」と共感を明かし、「これから観る方は、そんな視点でも楽しんでもらえたら」と呼びかけました。
最後に岩崎監督は、「僕自身の実感をそのまま映画にした作品です。起承転結をしっかり作るよりも、地続きの日々を描きたかった」と本作への思いを語りました。「自分の弱い部分や恥ずかしい部分をさらけ出すような作品でしたが、PAS TASTAの皆さんがエンターテインメントとして仕上げてくださり、皆さんにも観ていただけたことが本当にうれしいです」と感謝を伝えました。「これからもNOTHING NEWと一緒にもっと良い作品を作っていきたいと思っています。『チルド』がお口に合った方は、コンビニに行くたびに(この映画を思い出して)嫌な気持ちになっていただけたらうれしいです」と締めくくり、公開記念イベントは温かな拍手に包まれながら幕を閉じました。
一夜限りのDJイベントレポート
舞台挨拶の後、PAS TASTAは本作のポップアップ「エニーマート六本木駅前店」にて一夜限りのDJイベントも開催しました。劇中の世界観を再現した不気味で異質な空間が、この日限りはPAS TASTAのDJによって熱気に包まれ、映画ファンや音楽ファンが入り混じる特別な夜となりました。

会場時間を迎えると「エニーエニーエニーマート♩」という劇中のコンビニテーマソングとともに、エニーマートの制服を着用した5人が入場。映画『チルド』においてホラー映画の音楽制作に初めて挑戦したPAS TASTAは、本作の劇伴楽曲を織り交ぜながらDJプレイを披露しました。来場者は映画の余韻とクラブミュージックが交錯する、この日だけのコラボレーションを思い思いに楽しんだようです。
最後の曲は主題歌「無限の国」で締めくくられ、映画の世界観と音楽が融合した、一夜限りのスペシャルイベントは大きな盛り上がりのうちに幕を閉じました。
作品概要
監督プロフィール
岩崎 裕介
1993年生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2017年東北新社入社、2019年ディレクターデビュー。63rd ACC CREATIVITY AWARDS フィルム部門でグランプリを受賞するなど、作家/演出家としても活躍しています。会話劇を中心とした静的で異物感のある演出が持ち味で、2024年には自身初の脚本・監督ホラー作品『VOID』を発表。本作はロッテルダム国際映画祭、サンフランシスコ国際映画祭など数々の映画祭で入選しています。

『チルド』入選映画祭一覧
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ベルリン国際映画祭(ドイツ)/ フォーラム部門正式出品・国際映画批評家連盟賞受賞
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台北・金馬ファンタスティック映画祭(台湾)/ 正式出品
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全州映画祭(韓国)/ミッドナイトシネマ部門 正式出品
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ファンタジア国際映画祭(カナダ) / Cheval Noir Competition部門 正式出品
PAS TASTA プロフィール
サウンドギーク6人によるJ-POPプロジェクト。メンバーはウ山あまね、Kabanagu、hirihiri、phritz、quoree、yuigotといった国内外で注目を集める音楽プロデューサー/シンガーソングライター。2024年には「とにかくデッカいJ-POP」を志向し、シーンの枠を超えた総勢8組のアーティストを客演に迎えた2ndアルバム『GRAND POP』をリリースしています。2026年放送のTVアニメ『正反対な君と僕』ED楽曲を担当するなど、ジャンルを超えて注目度が高まっています。

クレジット
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出演:染谷将太、唐田えりか、西村まさ彦、くるま、長島竜也
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監督・脚本:岩崎裕介
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プロデューサー:林健太郎、下條友里、井上淳
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企画・プロデュース:NOTHING NEW
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制作プロダクション:東北新社
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配給:NOTHING NEW
会社情報
NOTHING NEW
才能が潰されない世の中を目指して2022年に設立された映画レーベル。2026年公開待機作として、ベルリン国際映画祭にて国際映画批評家連盟賞を受賞したNOTHING NEW初の実写長編『チルド』(監督:岩崎裕介 /7月17日公開)、カンヌ国際映画祭監督週間に選出されたオリジナル長編アニメーション『我々は宇宙人』(監督:門脇康平/9月25日公開)が控えています。

関連リンク
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映画『チルド』公式サイト: https://nothingnew.film/chilled_anymart/
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NOTHING NEW Instagram: https://www.instagram.com/NOTHINGNEW_FILM/
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NOTHING NEW X (旧Twitter): https://x.com/NOTHINGNEW_FILM/
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NOTHING NEW スタジオ公式X: https://x.com/NN_animation
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